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ニューズレター

vol.106 間違った油選び

食用油と一口に言っても、サラダ油・紅花油などの植物油、バター・ラードなどの動物性油脂とその種類はさまざま。菓子類・加工食品・インスタント食品にも油は多く使われています。その中で私たちは、どの油を選ぶべきなのでしょうか。

■ 食用油の種類

サラダ油
原料・配合等内容は商品により異なりますが、一般にリノール酸(後述)が多く含まれ、酸化しやすい油です。国内では多くの利用者がいますが、諸外国では殆ど使われていません。

紅花油(サフラワ-油)
リノール酸が最も多く含まれる食用油です。リノール酸は、かつては健康に良いとされていましたが、近年では過剰摂取による高コレステロール血症・乳がん・アレルギー発症などが報告されており、代替油に切り替わりつつあります。しかしマーガリン・マヨネーズ・スナック菓子などには、業務用として未だに多く使用されています。

オリーブ油
健康に良いとされるオレイン酸を多く含みますが、α‐リノレン酸は含まれていません。

キャノーラ油
品種改良により、リノール酸含有量を少なくした菜種(キャノーラ品種)から採油されたものをいいます。ほとんどが輸入品であり、遺伝子組み換え原料であるか否かは判断しにくいとされます。脂質である以上カロリーは高いので、過剰摂取は禁物です。

グレープシード油
コレステロールが0%の食用油で、ビタミンEが多く含まれるため酸化しにくいという利点がありますが、主成分はリノール酸なので、摂りすぎには注意が必要です。

脂肪が付き難いタイプの油
主成分のジアシルグリセロールは、中性脂肪に再合成されにくいので、中性脂肪値の上昇を抑えられるとされています。しかしもちろん、大量に摂取すれば肥満につながります。また自然界には微量しか存在しないため、長期にわたり大量に摂取した場合の影響が懸念されています。

コレステロールが気になる人向け油
特徴となる成分は「中鎖脂肪酸」。一般的な食用油に含まれる脂肪酸は、炭素数が18個程度の「長鎖脂肪酸」ですが、中鎖脂肪酸は8~10個しかなく、消化吸収が4倍早いといわれます。腸管から肝臓へ通じる門脈という血管に入って直接肝臓に運ばれ、エネルギーとして燃焼される為、体脂肪として蓄積されることが少ないので、コレステロールが気になる人に向いているとされています。しかし、この油も撮りすぎれば当然、体脂肪として蓄積されます。

■ 食用油の成分

リノール酸(オメガ6系)
体内でつくり出せないので食品から摂らなければならない「必須脂肪酸」のひとつ。過剰に摂取するとHDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)を減少させ、ガンやアレルギーの原因になることが指摘されています。

α-リノレン酸(オメガ3系)
必須脂肪酸として、体内でリノール酸と協調して働きますが、慢性的に不足しているといわれます。脳、神経系の発達や働きを助け、血中コレステロールの制御や、血液をサラサラにする効果が認められています。ただし酸化しやすく、保存性は良くありません。

オレイン酸(オメガ9系)
HDLコレステロール(善玉コレステロール)は下げずに、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)だけを下げる効果があります。酸化しにくいため、日常使う油としては有効ですが、オメガ6と3の脂質バランスを整えるわけではないため、オリーブ油だけ摂っていれば大丈夫というわけではありません。

■ α-リノレン酸摂取のすすめ

α‐リノレン酸は、摂取後その一部が体内で EPA(エイコサペンタエン酸)に変化し、変化したEPAの一部が DHA(ドコサヘキサエン酸)に変化します。EPAは血液凝固(血栓)を防ぐ効果、DHAは脳神経細胞を保護する効果があり、認知症の予防などに期待されています。

魚油よりもシソ油(えごま油)
EPAやDHAは青魚に多く含まれますが、魚油は非常に不安定で酸化しやすいため、過酸化脂質(不飽和脂肪酸が活性酸素と結びつき酸化したもの)として体に有害な物質を生成する場合もあります。また、撮りすぎると血液凝固抑制作用が効きすぎて出血が止まりにくくなる可能性もあります。
よってα-リノレン酸を摂るなら、魚油よりもシソ油(えごま油)の方が望ましいと思われます。さらに脂肪酸が酸化しないように、ビタミンEなどの抗酸化成分を併せて摂ると理想的です。

脂肪酸バランスに注意
大切なのは、体内の脂肪酸バランスです。リノール酸を摂りすぎている現代人は、α-リノレン酸を積極的に摂って、理想のバランスに近付ける努力が必要です。

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